フィリピンのタクシー事情を踏まえて、前回に引き続き具体的な乗り方について解説いたします。
- メーターの動きが早い場合
- 乗車中の雑談
- タクシーから一時的に降りる
- タクシーを待たせる
固定価格で乗車した場合には、メーターは動かさないことが大半で、特に問題はないでしょう。メーターやメーター+チップで乗車した場合には、メーターが異常に速い動きをしないかどうかチェックする必要があります。
また、時々、前の乗車客のメーターを意図的にリセットしない、あるいはし忘れている場合がありますので、そんな時にはすぐに指摘しましょう。すぐにリセットするはずです。
メーターは乗車してから500mを超えると、普通のタクシーは300mごとに3.5ペソ、エアポートタクシーは300mごとに4ペソが加算されます。また、渋滞にはまった場合には2分毎に同じ料金が加算されます。(2013年12月時点です。時々価格改定がありますので、ご注意ください。)
すでに、空港からホテルまでは60ペソ位とわかっていれば、半分の距離も来ていないのみ既に80ペソで、異常に速いと容易にわかります。
タクシーが走り出してから既に500m以上は走ったと感じたら、すぐにメーターをチェックしましょう。フィリピンのメーターは、日本のメーターの様に料金が加算される時に「カチ」という音がしない場合がほとんどです。
「次の信号までが300m程度かなぁ」の様に、風景で300mがおおよそどの位かわかります。その間にメーターが2回も上がればおかしいとわかります。
また、速度60Kmで走っていれば30秒で約500m、1分で約1Kmとなります。1分で3回程度メーターが上がり、10.5ペソ程度が加算されます。1分で30ペソも上がればおかしとすぐにわかります。
若干早い程度であれば、よほど乗り慣れている人以外はわからないでしょう。通常の2倍、3倍の速さの場合には、気を付けていればすぐにわかるでしょう。どう考えても100m程度毎に料金が上がれば3倍の速さということです。
確信が持てなくても、上がり方が非常に速いと感じたら、すぐに止まるように指示して、別なタクシーに乗り換えましょう。「なぜ突然降りる」と聞かれても、理由を言う必要はありません。
「メーターが異常に速い」と指摘しても、運転手がそれを認めることはないでしょう。不要なトラブルを避けるためにも、黙って降りましょう。
フィリピンの運転手は、半数以上が非常にフレンドリーです。外国人とわかると、簡単な英語で話しかけてくることが多いです。また、「こんにちわ」「ありがとう」など、簡単な日本語を話す運転手も多いです。
そんな場合には、フレンドリーに対応してお話しされることをお勧めいたします。運転手と良い関係を築くことができれば、料金トラブルなどに遭う可能性も低くなるでしょう。
注意点としては、会社名、名前、旅行の詳細スケジュールなど、あまり個人的なデータにつながる様な話はしない方が良いでしょう。
また、「案内する」「紹介する」「招待する」などの話には、どんなに人が良さそうに見えても絶対に誘いに乗ることは避けましょう。外国では、信頼できる知人の紹介を除いて、会ったばかりの人を信用すると思わぬ危険が待ち受けています。
また、信頼できそうな運転手でも、待たせて観光へ行くなどで引き続き利用することは良いですが、明日の約束などしないことをお勧めします。フィリピンでの口約束は90%以上守られないのが事実です。
乗車中に、両替所やコンビニでの買い物、トイレなどの理由で、タクシーを待たせて一時的に降りることがあるかもしれません。滅多にあることではありませんが、荷物を積んだまま逃げられるという犯罪が発生することがあります。
現金、パスポート、ノートパソコン、航空券控えなどの貴重品は、必ず一緒に持って降りる様にしましょう。トランクにバゲージを入れる場合にも、貴重品は必ず出して手持ちのバックに入れておくことが必要です。
最悪持ち逃げされた場合ても、衣類などのみの最少被害で済みます。
大雨が降っているとか、タクシーがあまり通らない道の場合など、再度タクシーに乗る時で簡単につかまりそうにない状況の場合には、少し長い時間でも待たせる方が良いです。
メーターで2分毎に3.5ペソでしたら1時間でわずか105ペソです。10~20分でしたらメーターで良いですが、1~2時間やそれ以上の場合には、適当な価格を提示して交渉しましょう。この様な場合には、ディスカウントを強要するよりは、「2時間300ペソで待っていてほしい」とあう程度良い条件を提示しましょう。
降車時には、乗車した分の料金だけを払います。待機分を先払いすると、そのままどこかへ行って戻って来ない可能性が非常に高いです。「昼食を取るので、先に100ペソだけほしい」と言ってきても絶対に先払いは止めましょう。今払った料金で昼食は食べることができますから。
女性襲ったタクシー運転手逮捕 —- マニラ新聞Webサイト(2013年12月2日)
30日午前6時45分ごろ、首都圏パシッグ市マンガハンの路上で、乗車した女性(18)を襲おうとしたタクシー運転手(38)が逮捕された。タクシーに乗るとガス臭がして意識がもうろうとなったため、女性が慌てて外に出ようとした。運転手が襲ってきたため、助けを求めたという。
フィリピンのタクシー事情Part8に続きます。